クラスメソッド データアナリティクス通信(機械学習編) – 2022年11月号
データアナリティクス事業本部の鈴木です。
データアナリティクス事業本部では、特に機械学習チームメンバーを中心に、日々AWSやGoogle Cloudの機械学習機能のアップデートを追っています。
社内共有だけだともったい無いので、今回はまとめブログにしてみることにしました。
メンバー内で業務に取り入れられそうかを中心に確認しているので、一部取り上げられていないものもあるかもしれませんが、参考になりましたら幸いです。また、複数のパブリッククラウドのサービスを取り上げますが、比べたりする意図はありません。
AWS
Amazon SageMakerのアップデート
マルチモデルエンドポイント (MME) を使用して1つのエンドポイントにGPUベースのインスタンスにも数千のMLモデルを展開することが可能になりました。
また、使用可能なインスタンスファミリーも拡大しました。Graviton2ベース(ml.m6g, ml.m6gd, ml.c6g, ml.c6gd, ml.c6gn, ml.r6g, ml.r6gd)が追加され、一部リージョンにGraviton3ベース(ml.c7g)が追加されました。
Automatic Model Tuningで、ランダム・ベイズ・ハイパーバンドに加えてグリッドサーチに対応しました。
Amazon SageMaker Canvasのアップデート
ユーザーがSageMaker Canvasで時系列予測モデルを使うために必要なアクセス許可がデフォルトで有効になり、アクセスしやすくなりました。
また、SageMaker Canvasの時系列予測はクイックビルドに対応していませんでしたが、今回のアップデートで利用可能になりました。
SageMaker Canvasのタグ付けができるようになったので、コスト管理などもやりやすくなりました。
SageMakerの特徴量作成に関するアップデート
Data Wranglerでデータに合わせて特徴量変換の再トレーニングができるようになりました。Data Wranglerのフロー内で定義されたデータ変換について、ビジュアルインターフェースおよびジョブ作成ノートブックから再適合を実行できます。
また、SageMaker Autopilotの推論モデルデプロイ時に Data Wranglerの特徴変換を一緒にデプロイできるようになりました。
Amazon SageMakerのモニタリングに関するアップデート
Amazon SageMaker Clarifyで、ほぼリアルタイムの説明ができるようになりました。
また、Amazon SageMaker Model MonitorがBatch Transformジョブもサポートするようになりました。
Google Cloud
BigQuery MLで作成したモデルをVertex AIのModel Regstryに登録できる機能のアップデート
BigQuery MLで作成したモデルをVertex AIでホストしてリアルタイム推論ができるようになりました。作成したモデルをそのままVertex AIのModel Registryに登録し、エンドポイントの作成に利用できるようになりますね。
DevelopersIOでは今年の9月にプレビュー段階ですがじょんすみすがポイントをまとめておりましたので参考までにご紹介します。
AutoMLの画像分類・物体検出モデルの追加学習に関するアップデート
既存のベースモデルをベースとして、追加のデータで追加学習できるようになりました。現時点で英語版のドキュメントに例が記載されていたのでご紹介します。
VertexAIで使用できるモデルのアップデート
VertexAIでTabNetがプレビューになりました。いち早く使って見たい方はぜひご確認ください。
Google Cloud Next'22で発表された機能
Google Cloud Next'22にてVertex AI Vision(プレビュー版)など5項目が発表されました。
イベント情報
クラスメソッドで開催している機械学習に関するイベント情報です。
最後に
2022年10月に発表された、AWSとGoogle CloudのML機能のアップデートについて、メンバーでピックアップした情報についてご紹介しました。
今月はGoogle Cloud Next '22もあり、Google CloudではVertex AIを中心に多くのアップデートがありました。
AWSはSageMakerのアップデートが中心でした。来月末にはAWS re:Invent 2022が控えており多くのアップデートがあると思われます。
データアナリティクス通信(機械学習編) - 2022年11月号は以上です。